「スペイン語の勉強、頑張っているけど、なんだか会話が固くなっちゃう…」
「海外ドラマやTikTokで見るような、リアルでかっこいいスペイン語が使いたい!」
そんな風に感じたことはありませんか?
教科書が教えてくれるのは、丁寧で正しいスペイン語。でも、友達との会話やSNSで本当に使われているのは、もっと生き生きとした「スラング」の世界です。
この記事では、2025年の今、スペインやラテンアメリカの若者たちがリアルに使っている最新スラングを20個、厳選してご紹介します。単なる単語リストではありません。
微妙なニュアンスや文化的背景、すぐに使えるリアルな例文、失敗しないための注意点を網羅し、あなたのスペイン語を「伝わる」から「共感される」レベルへと引き上げます。この記事を読み終える頃には、あなたもネイティブの会話に自信を持って飛び込めるようになっているはずです。
さあ、リアルなスペイン語の世界へ飛び込みましょう!
I. これだけは押さえたい!殿堂入りスラング【スペイン編】🇪🇸
まずはスペインで生活したり、スペイン人の友達と話したりするなら絶対に欠かせない、王道スラングからマスターしましょう。
1. Tío / Tía (ティオ / ティア)
🗣️【読み方】: ティオ / ティア
💡【意味】: 「ねえ」「お前」「あいつ」「〜な奴」
🤔【どんな時に使う?】: 直訳は「おじさん/おばさん」ですが、実際の会話では全く違う意味で使われます。親しい友人に対して性別を問わず「ねえ!」と呼びかける時や、「あいつさ〜」と第三者の話をするときに使う、超頻出単語です。日本語の「ヤツ」に近い感覚もあります。
✍️【例文でマスター!】
呼びかけ: Oye, tía, ¿vienes a la fiesta esta noche? (オジェ、ティア、ビエネス・ア・ラ・フィエスタ・エスタ・ノチェ?) - ねえ、今夜パーティー来る?
第三者の話: El tío de la camiseta roja es mi hermano. (エル・ティオ・デ・ラ・カミセタ・ロハ・エス・ミ・エルマノ) - あの赤いTシャツの奴が俺の兄貴だよ。
⚠️【注意&使いこなしポイント】: 親しい間柄で使う言葉なので、初対面の人や目上の人には使わないようにしましょう。関係性さえ間違えなければ、これほど便利な言葉はありません。
2. Guay (グアイ)
🗣️【読み方】: グアイ
💡【意味】: 「イケてる」「かっこいい」「すごい」「クール」
🤔【どんな時に使う?】: ポジティブな感情を表す万能選手。物、人、状況など、何かが「素晴らしい」「最高」と感じた時に使います。若者言葉のイメージが強いですが、意外と幅広い世代で通じます。
✍️【例文でマスター!】: ¡Qué guay tu nuevo peinado! Me encanta. (ケ・グアイ・トゥ・ヌエボ・ペイナド!メ・エンカンタ) - 君の新しい髪型、めっちゃイケてる!大好き!
⚠️【注意&使いこなしポイント】: 主にスペインで使われる表現です。中南米では通じないこともあるので、代わりに後述するChévereやBacánを使うと良いでしょう。
3. Flipar (フリパール)
🗣️【読み方】: フリパール
💡【意味】: 「ぶっ飛ぶ」「超びっくりする」「ハマる」
🤔【どんな時に使う?】: 良い意味でも悪い意味でも、強烈な驚きや興奮を表す動詞です。「信じられない!」という気持ちを表現するのに最適。形容詞形のFlipante(フリパンテ)も「ヤバい」「ありえない」という意味でよく使われます。
✍️【例文でマスター!】
Vas a flipar cuando veas el regalo. (バス・ア・フリパール・クアンド・ベアス・エル・レガロ) - プレゼント見たら、マジでぶっ飛ぶよ。
La película de anoche fue flipante. (ラ・ペリクラ・デ・アノチェ・フエ・フリパンテ) - 昨夜の映画、最高にヤバかった。
⚠️【注意&使いこなしポイント】: 感情の振れ幅が大きい言葉なので、声のトーンや表情と一緒に使うと、より気持ちが伝わります。
4. Hostia (オスティア)
🗣️【読み方】: オスティア
💡【意味】: 「うわ!」「マジか!」「くそ!」「すげえ!」
🤔【どんな時に使う?】: 元々はカトリックの「聖体」を意味する神聖な言葉。それが転じて、驚き、怒り、喜び、痛みなど、あらゆる強い感情を表す感嘆詞になりました。非常に多用されますが、元が宗教用語なだけに、公的な場では不適切とされることも。
✍️【例文でマスター!】
驚き: ¡Hostia! ¿Eso es verdad? (オスティア!エソ・エス・ベルダッ?) - マジか!それ本当?
称賛: ¡La hostia! ¡Qué bien cantas! (ラ・オスティア!ケ・ビエン・カンタス!) - すっげえ!歌めっちゃうまいじゃん!
⚠️【注意&使いこなしポイント】: かなりくだけた、人によっては下品と捉えられる表現です。親しい友人との会話や、インフォーマルな場面に限定して使いましょう。TPOが最重要!
II. 中南米のリアルな会話はこれ!【ラテンアメリカ編】🌎
広大なラテンアメリカでは、国や地域によって unique なスラングが満載!旅先や出身国の友達に合わせて使い分けてみましょう。
5. ¿Qué onda? (ケ・オンダ?)
🗣️【読み方】: ケ・オンダ?
💡【意味】: 「元気?」「調子どう?」「どうしたの?」
🤔【どんな時に使う?】: 主にメキシコやアルゼンチン、グアテマラなどで使われる超カジュアルな挨拶。直訳は「どんな波?」。¿Cómo estás?よりもぐっと親密なニュアンスになります。良い雰囲気ならBuena onda(良い感じ)、悪い雰囲気ならMala onda(嫌な感じ)という風にも使えます。
✍️【例文でマスター!】: ¡Hola, güey! ¿Qué onda? (オラ、ウェイ!ケ・オンダ?) - よぉ、兄弟!調子どう?(※Güeyはメキシコのスラングで「Tío」に近い)
⚠️【注意&使いこなしポイント】: コロンビアでは¿Qué más?や¿Quiubo?、チリでは¿Cómo estai?など、挨拶スラングは地域差が非常に大きいので、相手の出身地に合わせると喜ばれます。
6. Chévere (チェベレ)
🗣️【読み方】: チェベレ
💡【意味】: 「イケてる」「素晴らしい」「クール」
🤔【どんな時に使う?】: コロンビア、ベネズエラ、ペルー、エクアドルなど、南米の広範囲で使われるポジティブな形容詞。スペインのGuayに相当します。人、物、場所、計画など、何にでも使える便利な言葉です。
✍️【例文でマスター!】: ¡Qué chévere que vengas a visitarnos! (ケ・チェベレ・ケ・ベンガス・ア・ビシタルノス!) - 私たちに会いに来てくれるなんて、すごく嬉しいよ!
⚠️【注意&使いこなしポイント】: ほぼ同じ意味で、コロンビアではBacán/Bacano、メキシコではChido、アルゼンチンではCopadoが使われます。これらの違いが分かると、一気に「通」だと思われます。
7. No manches (ノ・マンチェス)
🗣️【読み方】: ノ・マンチェス
💡【意味】: 「マジで!?」「ありえない!」「やめてよ!」
🤔【どんな時に使う?】: メキシコを代表するスラングの一つ。直訳は「汚すな」。信じられない話を聞いた時の驚きや、「勘弁してくれよ」という軽い呆れの気持ちを表します。より強い表現としてNo mames(ノ・マメス)がありますが、こちらは少し下品なニュアンスになります。
✍️【例文でマスター!】: A: "Reprobé el examen." B: "¡No manches! ¿En serio?" (A: レプロベ・エル・エクサメン / B: ノ・マンチェス!エン・セリオ?) - A:「試験落ちた…」 B:「マジで!?本気で言ってる?」
⚠️【注意&使いこなしポイント】: メキシコ人との会話では必須レベルで登場します。驚いた時にこれをサラッと言えると、一気に距離が縮まります。
III. SNS・ネットで頻出!イマドキ現代用語 📱
国境を越え、TikTokやInstagramで世界中の若者が使う最新のネットスラング。これを知らないと時代遅れかも!?
8. Random (ランダム)
🗣️【読み方】: ランダム
💡【意味】: 「脈絡のない」「唐突な」「予測不能な」
🤔【どんな時に使う?】: 英語がそのままスペイン語圏に浸透したパターン。日本語の「いきなりどうしたw」という感覚に近いです。突然送られてきた意味不明なメッセージや、話の流れを無視した発言、奇妙な出来事などに対して使います。
✍️【例文でマスター!】: Ayer me encontré a mi ex en el supermercado. Fue súper random. (アジェール・メ・エンコントレ・ア・ミ・エクス・エン・エル・スペルメルカド。フエ・スペル・ランダム) - 昨日スーパーで元カレに会っちゃった。マジで唐突すぎた。
⚠️【注意&使いこなしポイント】: 特に若い世代のチャットやSNSのコメントで多用されます。発音も英語のまま「ランダム」でOKです。
9. Crush (クラッシュ)
🗣️【読み方】: クラッシュ
💡【意味】: 「好きな人」「片思いの相手」「推し」
🤔【どんな時に使う?】: これも英語由来。恋愛感情のある「好きな人」を指す言葉として、スペイン語圏でも完全に定着しました。日本語の「推し」に近いニュアンスで、手の届かないアイドルや俳優に対して使うこともあります。
✍️【例文でマスター!】: No me atrevo a hablarle, es que es mi crush desde hace años. (ノ・メ・アトレボ・ア・アブラルレ、エス・ケ・エス・ミ・クラッシュ・デスデ・アセ・アニョス) - 彼に話しかける勇気がないの、だって何年も片思いしてる相手なんだもん。
⚠️【注意&使いこなしポイント】: 恋愛トークには欠かせない単語。Tener un crush con alguienで「(誰か)に片思いしている」という表現になります。
10. Salseo (サルセオ)
🗣️【読み方】: サルセオ
💡【意味】: 「ゴシップ」「いざこざ」「炎上」「面白いネタ」
🤔【どんな時に使う?】: Salsa(ソース)から来た言葉で、人間関係のごたごたや噂話、ネットでの炎上など、ピリッとスパイシーな話題全般を指します。YouTuberやインフルエンサー界隈のゴシップネタは、まさにSalseoです。
✍️【例文でマスター!】: ¿Te has enterado del último salseo entre esos dos influencers? (テ・アス・エンテラド・デル・ウルティモ・サルセオ・エントレ・エソス・ドス・インフルエンサーズ?) - あのインフルエンサー2人の間の最新のゴシップ、もう聞いた?
⚠️【注意&使いこなしポイント】: Hay salseo(面白いネタがあるよ)という形で使われることが多いです。人の噂話が好きな友達との会話で使ってみましょう。
11. Cringe (クリンヘ)
🗣️【読み方】: クリンヘ
💡【意味】: 「(見てて)痛い」「ドン引き」「サブい」
🤔【どんな時に使う?】: 英語のcringe(身がすくむ)が語源。他人の痛々しい言動や、スベっているジョーク、見ていてこちらが恥ずかしくなるような状況に対して使います。「うわぁ…」と引いてしまう感覚です。Dar cringeで「ドン引きさせる」という意味になります。
✍️【例文でマスター!】: Ese baile de TikTok me da mucho cringe. (エセ・ baile・デ・ティクトク・メ・ダ・ムチョ・クリンヘ) - あのTikTokのダンス、見ててマジで痛い…。
⚠️【注意&使いこなしポイント】: 日本語の「サブい」や「イタい」の感覚と非常に似ているので、日本人には理解しやすいスラングかもしれません。
12. En plan (エン・プラン)
🗣️【読み方】: エン・プラン
💡【意味】: 「〜的な感じで」「〜みたいな」「〜のノリで」
🤔【どんな時に使う?】: 会話のつなぎ言葉や、何かを正確に表現するのが面倒な時に使う、魔法の言葉。日本語の「〜的な?」にそっくりです。言葉に詰まった時や、話を少しぼかしたい時に若者が多用します。
✍️【例文でマスター!】: Y de repente me mira y se va, en plan... no entiendo nada. (イ・デ・レペンテ・メ・ミラ・イ・セ・バ、エン・プラン…ノ・エンティエンド・ナダ) - で、急にこっち見て去って行ったの、なんかもう…意味わかんない、みたいな感じで。
⚠️【注意&使いこなしポイント】: 使いすぎると少し幼稚に聞こえる可能性もありますが、ネイティブの若者の会話を再現するには欠かせない表現です。
IV. 知ってると通(ツウ)!一歩進んだ表現 ✨
最後に、これらを使いこなせれば「お、この人やるな!」と思われる、一歩進んだスラングをご紹介します。
13. Postureo (ポストゥレオ): SNSでの「見せかけの行動」「インスタ映え狙い」のこと。リア充アピールなどを指して使います。
14. De locos (デ・ロコス): 「狂ってる(ほど最高)」「ありえないくらい良い」という意味。FlipanteやBrutalの類義語。
15. Brutal (ブルタル): 英語の「残忍な」とは違い、「ものすごい」「最高の」「ヤバい」というポジティブな強調表現。
16. Finde (フィンデ): fin de semana(週末)の超便利な省略形。話し言葉でも書き言葉でも使われます。
17. Joder (ホデール): Hostiaと並ぶ、強い感情を表す感嘆詞。「くそっ」「ちくしょう」など、主にネガティブな文脈で使われますが、驚きを表すことも。これもTPO注意!
18. jajaja (ハハハ): スペイン語圏の「www」または「(笑)」。"j"はハ行の音なのでこの表記になります。jejeje(ヘヘヘ)、jijiji(ヒヒヒ)などバリエーションも。
19. pq / xq (ポルケ): チャットで多用されるporque(なぜなら)やpor qué(なぜ?)の略語。時間を節約できます。
20. Molar (モラール): 「イケてる」「気に入る」という動詞。Me molaの形で「私、それ好き!」という意味になり、Me gustaよりカジュアルな響きになります。(主にスペイン)
<まとめ>スラングは文化を学ぶ最強のツール
今回ご紹介した20のスラングは、今のスペイン語圏のリアルなコミュニケーションを知るための、ほんの入り口に過ぎません。
大切なのは、これらの言葉を「いつ、誰に、どんな状況で使うか」を理解すること。スラングは、ただの面白い言葉ではなく、その国の文化や人々の価値観を映し出す鏡のようなものです。
最初は失敗を恐れず、Guay!やChévere、jajajaのようなポジティブで使いやすいものから試してみてください。あなたのスペイン語が、より人間味あふれる温かいものになり、現地の人々との心の距離がぐっと縮まるはずです。
¡A practicar! (さあ、練習あるのみ!)




