毎年8月10日になると、X(旧Twitter)やニコニコ動画で「#野獣の日」というハッシュタグが急上昇します。動物の日でもディズニーの日でもなく、ネットミーム由来の独特な記念日です。

語呂合わせで「8(や)10(じゅう)」=「野獣」となることから生まれたこの日は、特定のコミュニティで長く親しまれてきました。近づくにつれて投稿が増え、今年もすでに関連の話題が散見されています。

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野獣の日とは何か

野獣の日は、インターネットミーム「野獣先輩」を記念する非公式の日です。元ネタは2001年に発売されたゲイ向けアダルトビデオ『真夏の夜の淫夢』の第四章に登場するキャラクターです。この作品がニコニコ動画などを通じてミーム化し、独特の語録とともに広く知られるようになりました。

語呂合わせ文化が強いこのコミュニティでは、8月10日を「野獣先輩の日」として扱うようになり、2016年頃からX上でハッシュタグがトレンド入りする規模に拡大しました。ニコニコ動画では8時10分や11時45分14秒(いいよこいよ)、19時19分などの語呂合わせの時間に合わせて動画が投稿される習慣もあります。

なぜここまで広がったのか

シンプルな語呂合わせがきっかけですが、ミームの持つ強烈なインパクトと、ファンによる創造的な二次創作が重なったことが大きいです。一般層にもハッシュタグが広がり、元ネタを知らない人が「動物の日」や「美女と野獣」だと勘違いして投稿するケースも過去に何度かありました。

一方で、東京都世田谷区下北沢にある撮影に使われた建物(通称「野獣邸」)周辺にファンが集まる「聖地巡礼」も恒例化していました。閑静な住宅街に多くの人が集まるため、近隣住民への迷惑行為が問題視され、制作会社側が来訪を控えるよう公式に呼びかける事態にもなっています。

ネット文化としての側面

この日は単なるジョークを超えて、特定のコミュニティの結束や創造性を示す機会にもなっています。語録を引用した動画やイラスト、MAD作品が大量に投稿され、毎年新しい解釈が生まれています。

一方で、一般の人々を巻き込む形での拡散や、現地での集合がトラブルにつながるケースも指摘されています。制作会社が注意を呼びかけているように、オンラインでの楽しみ方とオフラインの行動を分けて考える必要がありそうです。

8月10日が近づくにつれ、投稿が増えていく様子は、語呂合わせの力とミームの持続力を改めて感じさせるものがあります。ネット文化の一端を覗くきっかけとして、今年も注目されそうです。