「女衒(ぜげん)」は、女性を遊女屋や旅籠屋などに売ることを業とする人を指します。江戸時代には、遊女屋と女の親元との仲介に当たる役割を果たしていましたが、女性を誘拐して売り飛ばすこともあり、悪徳の商売とされていました。また、遊女奉公の証文に印判を押すため、「判人(はんにん)」とも呼ばれていました。

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言葉の由来については、近世から主として江戸で用いられた語で、上方では「人置き」と呼ばれていました。もともとは、「女見(じょけん)」であったと考えられています。「じょ」から「ぜ」への変化は特殊であるが、口頭での使用が多いために命名意識が忘れられ、言葉がなまったものが語源とされています。

「女衒」の表記がなされた背景には、「法華経‐安楽行品」の「衒売女色」(女色を衒売する)が関与しているともされています。

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英語では、「女衒」は"someone who makes their living selling women into prostitution, pimp, procurer"と表現されます。これらの語は、売春を斡旋する人を指す言葉で、特に「pimp」や「procurer」は売春を仲介する人、つまり「女衒」の意味に直接対応する英語表現と言えます。